「8020運動」ご存じですか?
8020運動とは、1989年に厚生労働省と日本歯科医師会が推進した「80歳で20本以上の歯を残そう」という運動です。
20本以上の歯があれば食生活に支障をきたさないことから、このような運動が推進されています。
8020を達成するために大切なこと
80歳で20本以上の歯を残すには、次の3つに取り組むことが大切です。
セルフケアの向上
歯を失う原因の7割以上を歯周病が占めています。日々の歯磨き、規則正しい食生活、十分な睡眠などのセルフケアを続けることが重要です。
定期的なメンテナンス
どれだけ充実したセルフケアを続けていても、むし歯や歯周病を発症する場合があります。
例えば、磨き方の癖の問題で同じところが磨けていないと、いずれむし歯になるでしょう。定期的なメンテナンスに通うことで、トラブルの早期発見・早期治療が可能です。
歯並び・噛み合わせを整える
歯並びが悪いと、歯ブラシがすみずみまで届きません。また、丁寧に磨いているつもりでも磨けていない箇所が多くなるため、むし歯や歯周病のリスクが高まります。
早期に歯並び・噛み合わせを整えて、歯の清掃性を高めることが大切です。
矯正歯科×予防歯科とは?
歯並び・噛み合わせが悪いと、どうしてもむし歯や歯周病のリスクが高まります。実際に8020運動を達成した人の多くは正しい噛み合わせの方です。
叢生や出っ歯、過蓋咬合、受け口、開咬などで8020運動を達成した人は少ないことから、歯並び・噛み合わせは歯の寿命に大きく影響を及ぼすことが分かります。
8020を達成させるための予防歯科としての矯正治療
むし歯ゼロを目指すには、歯並びや噛み合わせを整えて、歯の清掃性を高める必要があります。
また、歯並びや噛み合わせが悪い状態だと、歯や歯の根を傷めてしまい、歯の寿命が縮まる恐れがあります。
予防歯科と矯正歯科は密接に関係しており、きれいな歯並び・噛み合わせなくして8020運動の達成は困難です。
定期検診って何する?
唾液検査(カリエスリスクテスト)
唾液には、自浄作用や歯の再石灰化を促す作用、緩衝作用、抗菌作用などがあります。
唾液検査で唾液の成分を知ることで、むし歯や歯周病のリスクが判明します。
その結果を予防歯科のプログラムへ反映することで、患者さまごとに最適化した予防処置が可能になります。
歯のクリーニング
歯のクリーニングでは、専用の器具を用いて歯垢や歯石、着色汚れなどを除去し、歯の表面を滑らかに処理して汚れの再付着を防ぎます。
ブラッシング指導
歯科医院でメンテナンスを受けても、自宅での歯磨きが不十分だとむし歯や歯周病のリスクが高まります。正しい歯磨きを継続するために、定期的にブラッシング指導を受けていただくことが大切です。
当院では、セルフケアの質向上と清潔な口腔環境の維持を目的に、的確なブラッシング指導を心がけております。
フッ素塗布
フッ素塗布は、歯の表面にフッ素を塗ることで歯質を強化し、むし歯リスクを抑える処置です。
初期のむし歯であれば、フッ素塗布で歯の再石灰化を促すことで改善される場合があります。
いつまでも健康でいるために
歯科医院は、歯が痛くなってから行くのではなく、歯が悪くなる前に行くことが望ましいです。
正しい歯磨きの方法を身につける、プロフェッショナルケアで歯をきれいにする、トラブルを早期発見・早期治療するなど、さまざまな目的があります。当院では、多くの方が健康な歯を維持できるように、より具体的なアドバイスをしております。
健康の土台である歯並びを整えるために、矯正治療を当院で始めてみてはいかがでしょうか。